人生の扉 事務所便り2014年4月7日(月)No342

仕事を通じ顧客と従業員、仲間を幸せにし社会に貢献する

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人生の扉

経営の本質は時代認識にある。
圧倒的な不条理に素心で向かい、解放することが歴史の進歩である。

働くことは、時代や世の中に働きかけ、歴史の進歩に加わることです。
聖人たちは「相手がして欲しいと思うことをしてやりなさい」とは一言もいっていない。
相手がして欲しいと思うことをしてやるというのは他者中心的な善であって、悪に勝てない弱い善である。
相手の望むものに、判断基準を委ねてしまうのは、主体性と責任の放棄である。

相手がどんなに欲しいといっても、自分がしてやるべきでないと思ったらしてやらない。それが本当の善である。
「世の中の善と悪とを較ぶれば、恥ずかしながら悪が勝つ」
責任ある生き方とは、行動の判断基準をあくまでも自分が持つことである。

命の痛みを伴った苦しみ・悩みの体験が、自らの命を成長させ、磨き上げ、人間として本物の強さを作る。
問題から逃げていると、場所や状況や登場人物を変えて同じような問題が次々と起こってくる。
今あるものを壊さなければ、そこに新しいものは作れない。

持っている物を手放すことは辛くて苦しいことです。
しかし手放さなければ、新しいものは、持てません。

命の痛みから逃げないこと。苦しみから逃げないこと。
逃げずに立ち向かっていけば、必ず乗り越えられる。
10年前、何を悩んでいたか、どんな問題があったか。
今でも同じ問題で悩んでいるのか。
乗り越えられないのは、今までのやり方、今の能力、今の知識ではということ。
問題が人間を成長させてくれるのです。
命の痛みの経験が、本物の人間として成長させてくれるものです。

『人生の扉は、観音開きの手動ドア。両手で、手前に開けなければいけない。』
自動ドアではないから、いつまで待っていても開かない。
自分で開けなければ、開かない。
内側にしか取っ手はついていない。
外からは開けることが出来ない。
自分で開けなければ、他人は開けてくれない。

扉を開くと、人生のステージが変わる。
ステージが変わると、出会いが変わる。
それまでの出会いが悪いということではなく、
それまでの世界と違った世界の人たちとの出会うことができる。
その出会いによって、新しい自分が作られていくのです。

両手に荷物を持っていると、扉は開けない。
扉を開けるためには、まず両手に持ったものを捨てなければいけない。
捨てるためには、勇気もいるし、痛みも伴う持っていたものを捨てた時、新しい人生の扉が開く。
両手に持っているものとは、今までの成功体験やこれまでに得てきた知識やノウハウ。

命には、苦しめば苦しむほど、「なんとかしたい」という気持ちが湧いてきます。
苦しんで得たものは、実力として蓄えられていくのです。
この苦しみが、人間としての深さを作るのです。

ー芳村思風の感性論哲学からー

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