代理人の務め・白山新幹線駅・嫌われて立つ 事務所便り2017年1月16日(月)No415

代理人の務め
税の代理人として委託されるのが「税理士」であります。
税理士は、税法の精神である社会正義の実現と、基本的人権の具現化の代理人であると私は思っています。
社会正義の根幹は「公正な税」にあります。
しかし、消費にもろに課税する消費税は、公平ではありません。
食料品に軽減税率を適用すること自体に、問題を権力者が認めているのです。
また諸外国の例に倣い、輸出すれば国内で課税された消費税を全額還付する制度(大企業交付金)を、正当化しています。
この消費税のどこに社会正義があるのでしょう。
国の集める税は、国民を守るためでしょう。法という暴力装置を使い、国民を一層貧しくしてどうするのか。
消費税は明らかに欠陥税制です。そもそも廃止すべき税であります。
税理士は実質的に税務行政の補助機関として機能する税理士会の諸規定は、税の代理人としての立場を形骸化したものであります。
税務調査は、公益的必要性と納税者の私的利益の保護と衡量(こうりょう)において社会通念上相当と認められる範囲で行うものです。
即ち対当局において、論理的にも中立の立場自体は存在しないのです。
これが本来の、税理士の本質であるはずです。
行政に対して、行政権の乱用を野放しには出来ない。代理人税理士に監視する役割があるのです。
従い、税理士自体は、経済的打算から離れ闘う義務・社会を良くする使命があると私は思うのです。
感覚的に弁護士や税理士が栄える社会が、真に豊かな社会なんでしょうか。
白山新幹線駅
今年の東京証券市場の大発会は、ダウ五百円近いご祝儀相場です。
日本も歴史的転換に、巻き込まれているようです。
誰も明日の事はわかりません。しかも株式市場です。下がったり、上がったりです。一月二十日のトランプ大統領の政策実行によりこれまでと違う動きは確実です。ピンチはチャンス、その逆もあります。
日本の稚拙な財務官僚と世界で知恵比べです。
これまでその上に政治屋が君臨し、いつまでもどこかの老醜が恥をさらし続けている構造です。
昨年6月に白山市長に白山新幹線駅の状況を聞きました。実に既に驚くべき状況、地域の五十百年後を全く考えない言い訳と他人事の、まさに民主主義の欠陥商品ではないか。
他力依存で、次の選挙しか頭にない平目構造でした。
嫌われて立つ
「世間から嫌われることは一つの誇りだ」これは昭和初期の洋画家・「道路と土手と塀」(1915年、東京国立近代美術館)(重要文化財)など教科書に載っていた油絵で有名な、岸田劉生の残した言葉です。
郷土の哲学者、西田幾多郎翁の言葉も「人は人 吾はわれ也 とにかくに 吾が行く道を 吾は行くなり」と残しています。
また戦後の小説家・求道者の坂口安吾は、
「人は正しく堕ちる道を 堕ちきることが必要なのだ。
堕ちる道を堕ちきることによって、自分自身を発見し、救わなければならない」とも述べています。
調べてみると先人者たちは押しなべて、孤独から逃げない生き方を指し示しているのが分かります。
第一、金儲けでなく世の中を良くしようとすれば、どうしても従前の既成勢力から嫌われ確実に、満身創痍を覚悟しなければならないのです。
世の中の結果は、皆んな虎穴に「金儲け」が繋がっています。
私たちは、地域や社会や国家を、生きる為にどうしても良くしなければならない定めがあるのです。