通勤手当の非課税限度額が月額15万円に引き上げられました。

平成28年度の税制改正により、平成28年1月1日以後に支払うべき通勤手当の非課税限度額が月額15万円に引き上げられました。

1 改正の内容

通勤手当の非課税限度額が10万円から15万円に引き上げられ、改正後の1か月当たりの非課税限度額は、次のようになりました。

区   分 課税されない金額
改正後 改正前
①交通機関又は有料道路を利用している人に支給する通勤手当 1か月当たりの合理的な運賃等の額(最高限度150,000円) 1か月当たりの合理的な運賃等の額(最高限度100,000円)
②自動車や自転車などの交通用具を使用している人に支給する通勤手当 通勤距離が片道55キロメートル以上である場合 31,600円 同左
通勤距離が片道45キロメートル以上55キロメートル未満である場合 28,000円 同左
通勤距離が片道35キロメートル以上45キロメートル未満である場合 24,400円 同左
通勤距離が片道25キロメートル以上35キロメートル未満である場合 18,700円 同左
通勤距離が片道15キロメートル以上25キロメートル未満である場合 12,900円 同左
通勤距離が片道10キロメートル以上15キロメートル未満である場合 7,100円 同左
通勤距離が片道2キロメートル以上10キロメートル未満である場合 4,200円 同左
通勤距離が片道2キロメートル未満である場合 全額課税 同左
③交通機関を利用している人に支給する通勤用定期乗車券 1か月当たりの合理的な運賃等の額(最高限度150,000円) 1か月当たりの合理的な運賃等の額(最高限度100,000円)
④交通機関又は有料道路を利用するほか、交通用具も使用している人に支給する通勤手当や通勤用定期乗車券 1か月当たりの合理的な運賃等の額と②の金額との合計額(最高限度150,000円) 1か月当たりの合理的な運賃等の額と②の金額との合計額(最高限度100,000円)

2 適用関係

改正後の非課税規定は、平成28年1月1日以後に支払われるべき通勤手当について適用されます。

なお、次に掲げる通勤手当については、改正後の非課税規定は適用されません。

イ 平成27年12月31日以前に支払われたもの

ロ 平成27年12月31日以前に支払われるべき通勤手当で、平成28年1月1日以後に支払われるもの

ハ イ又はロの通勤手当の差額として追加支給されるもの

3 課税済みの通勤手当についての精算

イ 既に支払われた通勤手当については、改正前の非課税規定を適用したところで所得税及び復興特別所得税の源泉徴収が行われていますが、改正後の非課税規定を適用した場合に過納となる税額は、本年の年末調整の際に精算することになります。

(注)1 既に支払われた通勤手当が改正前の非課税限度額以下である人については、この精算の手続は不要です。

2 年の中途に退職した人など本年の年末調整の際に精算する機会のない人については、確定申告により精算することになります。

ロ 年末調整の際における精算の具体的な手続は、次のように行います。

(イ) 既に改正前の非課税規定を適用したところで所得税及び復興特別所得税の源泉徴収をした(課税された)通勤手当のうち、改正後の非課税規定によって新たに非課税となった部分の金額を計算します。

(ロ) 「平成28年分給与所得・退職所得に対する源泉徴収簿」(以下「源泉徴収簿」といいます。)の「年末調整」欄の余白に「非課税となる通勤手当」と表示して、(イ)の計算根拠及び今回の改正により新たに非課税となった部分の金額を記入します。

(ハ) また、源泉徴収簿の「年末調整」欄の「給料・手当等①」欄には、「給料・手当等」欄の総支給金額の合計額から(ロ)の新たに非課税となった部分の金額を差し引いた後の金額を記入します。

(ニ) 以上により、改正後の非課税規定によって新たに非課税となった部分の金額が、本年の給与総額から一括して差し引かれ、その差引後の給与の総額を基にして年末調整を行います。

(注) ここでは源泉徴収簿に計算根拠を記載することとしていますが、この方法によらなくても、正しく年調年税額が計算され、その計算根拠が何らかの方法で記録、保存されていれば、源泉徴収簿への記載は省略しても構いません。

4 給与所得の源泉徴収票の記入

給与所得の源泉徴収票の「支払金額」欄には、非課税とされる部分の通勤手当の金額を除いた金額を記入します。

(注) 年の中途に退職した人などに対し、既に給与所得の源泉徴収票を交付している場合には、「支払金額」欄を訂正するとともに、「摘要」欄に「再交付」と表示した給与所得の源泉徴収票を作成し、再度交付します。

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