経営者の意識改革・文庫「紀州のドンファン」 事務所便り2017年3月21日(火)No424

経営者の意識改革
抑圧者によって多くの人が奴隷のように働かされているのは、奴隷的に甘んじる多くの人がいるのが現実です。
悪いのは抑圧者ではなく、圧倒的多数の抑圧を許している奴隷側にあります。
圧倒的多数が奴隷並でしょう。多数決が民主主義の根幹であれば、奴隷並が存在するわけがない。まず自分が奴隷並と思っていない。
まさに「貧すれば鈍する」のです。
現実が証明しています。
抑圧者の誤った力と、多くの奴隷的な弱さが、お互いが協調し合う関係で、社会を形成しています。
基本である生産性向上は、結局のところ経営者が鍵を握っています。生産と雇用を具体的に取り仕切るのは経営者だからです。
もっとも影響が大きいのは経営者の意識改革です。
生産性の向上は、労働者が自ら進んで行うことではなく、間違いなく経営者がすべきことです。
テクノロジーが生産性を向上させ、高齢化や生産人口の減少が生産性を低下させる綱引きのなかで、強国は経済発展を続けながら格差を拡大させています。
テクノロジーの進化が止まらなければ、私達は格差を解消する知恵を見出さなくてはならない。
テクノロジー進化がやがて止まるとすれば、マイナス成長を生き抜く人間的な知恵を大きく進化させる必要がある。
投下した時間に対し得られる経験・知識・技術・結果を、自分にフィードバックし、その各項目をスパイラルに進行していくことが「生産性の向上」です。
単なる数字の対前年比が生産性を表しません。
経営者は本来の生産性をどれだけ意識して向上に心血を注いでいるでしょうか。
仕事は会社や目先のお金のためにやるのではなく、自分の経験のためにやる。
それが最終的に自分にとって貴重な武器になり、生産性を確実に向上させます。
即ち成果の裏には「人間力」があります。
従って本来、時間や交際費を掛ける必要がないのです。
「信用と信頼」がすべてです。
社員と世間をどれだけ良くする、強(したた)かさが全てでないでしょうか。
会社は社長のものではない。
社長の仕事は方向と選択をするのみ。
あくまでも利益を生み出しているのは社員だということです。
金の奴隷ではありません。
文庫「紀州のドンファン」
一気に読みました。痛快な生き方、戦後の時代が生んだ現実の一人です。
現在75歳×2独身、酒類販売業、不動産業などを営む実業家。
本からは飾らない実直さと素直な性格が垣間見れます。金融・不動産業で目的の実行、当時ひょんな刑事事件から全国のマスコミに知れ渡ったのです。
股引姿が放映されて本人は非常に気にしているのがキュートです。
当時私もTVを見ましたが、何の違和感がありませんでした。本屋さんに文庫が並んでいましたので、話のタネか何かの参考と思い買いました。
財産は債務なしで二十億を優に超えているかと思います。本の発行当時でも、本人は正確に把握していないでしょう。
財産を残す目的が全くない生き方に憧れます。
お金で人をよく見てきていて単純明快で、死生観が確定しています。
誰もが心の奥底に密かにしまっておくような内容を実名で赤裸々に語っているというだけでも、ユニークな一冊です。
徒手空拳(としゅくうけん)で事業を成功させた実行力を見習いたいものです。
成功の秘訣、ポイントはダボハゼでなく「客選び」、それと目的の「本気度」です。