転ばぬ先へ・日本の見識 事務所便り2016年8月12日(金)No400

転ばぬ先へ

本来、ビジネスにとって失敗は法則です。失うものは「信頼」と「信用」と「時間」。「お金」も失いますが、お金は二次的であります。

一般的に事業不振の会社は、

①融資を受けるメインバンクが一つ。

②経営戦略が、次に打ち出す手がない状態。

③取引先の倒産に対する備えがない。

④資産価値を正確に把握していない。

⑤運転資金が、一ヶ月以上余裕ない。

⑥借入のための借入である。

⑦二期以上の連続赤字で債務超過である。

⑧不採算事業でも受注している。

⑨人材の急激な流出。

このチェックにどれかが該当するようであれば、「要注意」です。

ビジネスには常にリスクがついています。

リスクに対する感覚を磨く。取引先の倒産や、銀行担当者の変更は偶発的と考えるかもしれませんが、偶発的な必然は、いつでもどこでも簡単に起こります。

危機を感じれば、専門家にいち早く相談し、早期に対応することです。

経営の課題は、先送りしないことです。

対応策と結果

①の融資を受ける銀行が一か所だけは過度の依存で過信です。他の金融機関に平等に近い関係を構築するのが理想的です。

②経営が順調な時は、アイデアが生まれ評価や判断ができますが、出来なくなったときは倒産の道を歩んでいるのです。

③備えを意識した経営が必要。

④どんな資産も、時代は土地を含め、値下がり続け劣化しています。

⑤資金確保に対する時間が何倍も増加する。

⑥当然高利になる。

⑦資金繰りにかなりの時間を要し、本業がおろそかになる。

⑧撤退戦略の検討。

⑨経営に対する何でも話せる相談相手の有無。

これらが事業不振の対策として上がるでしょう。

ここでは、思いやり優しさは何の役に立ちません。

優しさと継続は言い訳で、実際より不幸を増幅し傷口を広げるだけが多いのです。

撤退ポイントを明確に定義し、失う時間や金の限度を定めて勇気をもってどれだけ行動するかです。

責任感や思い込み、自分自身の闘いになるでしょう。

日本の見識

文明的背景の異なる、欧米の価値観に追従する国は、敗戦を糧とし生かす見識を失い、自信も失い凋落と衰退に陥っています。

欧米の後追いは、これまで問題の「先送り」と「不決断」が、無残な失敗を日本は重ねて来ているのではないでしょうか。

また欧米そのものが既に文明の時代遅れではないか。

日本近代における名門巨大企業の失敗要因は、日本軍の官僚組織をなぞる体制が、昨今の劣化現象を語っているのではないか。

敗戦の失敗を糧に、再び繰り返さないための反省が欠落していないか。

日本は欧米露中韓と現実、実際砲弾が飛び交わないだけで、戦闘状態に変わりない。

水面下で、何が行われ戦後体制の従属が結果的に何をもたらしたか、既に稼げない体質に貶められ、欧米のための都合のよい同盟国でしょうか。

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